歴史ある欧米の自動車メーカーの将来は絶望的

 

…という話をイギリスの口うるさい自動車評論家のジェレミー・クラークソンがしていました。いや、この人の話は比喩が面白すぎるから大好きなんですけどね。




ディーゼルゲート事件以来、フォルクスワーゲンを始めとする欧州のメーカーはEV戦略から中国の扱いまでやることなすこと全てが裏目に出てしまいました。それが行きつくところまで行ってしまい、ジェレミーの目から見てもフォルクスワーゲンはもう存続不可能だろうとのことです。かといって潰せるわけもないとは思うけど。



ついでに「ステランティスも絶望的」とか言われてました。ついでに。そこはもう少し詳しく聞きたかったけど、一言で切り捨てられた。もう話にならないほど明らかに悪い状況だと。ステランティスの何がそんなに絶望的なのか。全部か。何もかもか。やはりNISAで損切りするしかないのか。



欧州だけでなく日本も相当やべえところがあります。営業利益が90%もダウンして9,000人もの大リストラをやろうというのに役員は誰一人辞めず、社長はそれでもなお3億以上もの年俸をしっかり確保している日産です。



素人目に見ても、正直ここもいずれ近いうちに存続不可能に陥ると思っています。時価総額がスバル以下どころかいすゞにも抜かれ、トヨタの40分の1ぐらいしかない。潰すのは無理があるからどこかに吸収されるかな。それを見越して役員はぬくぬくしているのではないか。



なんせ国内では売れる車がノートとエクストレイルとセレナのたった3車種しかない。コストカッターゴーン時代に研究開発費を削りすぎたツケがここにきて顕在化。海外専用車種はまだ他にも色々ありますが、日産も以前からEVに注力しすぎたため、ハイブリッドがe-powerというシンプルなものしかない。これ自体は国内での評判は悪くないものの、高速道路では仕組み的に燃費が伸びないのでアメリカでは売れないとか。



EVのサクラやリーフは充電ケーブルを有料オプション化(7万円)したとか、三菱からのOEM車(クリッパーEV)を同じ車なのに三菱より43万円も高い値付けをしたとか、相当えげつない商売に走っていると聞きます。もはや末期状態にしか見えない。




一方、スバルもそろそろ雲行きが怪しくなってきました。何といってもレガシィの完全消滅が痛すぎた。スバルブランドの看板車種といえば昔からレガシィとインプレッサなのに片方は消え、片方は限りなく存在感が薄まっています。 これは寂しく、厳しい。



先日ようやくクロストレックのストロングハイブリッド版が発表されたものの、やはり価格が恐ろしく高い。アイサイトXとオプションをそれなりにつけると500万円近くになるようです。車そのものはそれなりに魅力的ではありますが、見た目は通常とほぼ変わらんし、この価格では正直どういう人が買うのかよく分かりません。クロストレックでこれなら次期フォレスターやレヴォーグは600万円はするってこと??



いや、ビジネス的にはアメリカでさえ売れてくれれば日本なんて月1万台しか売れないようなカスい市場は無視してもいいわけですがね。円安だから日本では約500万円でもアメリカでは3~4万ドル。それなら充分割安に見えるんでしょうね。



しかしトランプ大統領となると日本車の関税も上げてくると考えられます。そのうえドル高も不満に思っているのでドル安円高へ誘導してくる可能性が高い。それが重なってくるとかなりやばいのではないか。何とかして生き残って欲しいもんですけどねえ。



コメント

オペラ さんのコメント…
そんなに自動車の未来が暗いとは。逆に上手くいきそうな会社に投資出来たら儲けれそうです。それとも自動車が衰退産業なのか?必要としてない私が珍しく思えるんですがね。

日産の9000人解雇はびっくりしました。どっか買収するのかな。EVは燃料個体電池?次第だ、と知り合いは言っていましたが、どうなんですか?

岩石入道 さんの投稿…
>オペラさん

しっかり先手を打ち続けてきたトヨタとかテスラの未来は明るいと思いますよ。
すでに株価高いですけどね。
時代のうねりを読み間違えたメーカーは下手に規模が大きいと軌道修正も間に合わずジリ貧でしかないような気が…

全個体電池が出来ればEVの性能は飛躍的にアップすると言われてますが、実用化されて安価に量産されるまでの道のりはまだ相当長そうですから、それまではハイブリッドが最善手でしょうねえ。

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